レビュー数だけでは市場規模を測れない
Steamのストアを並べると、作品ごとのレビュー数や評価率が見えます。しかし、レビューを書いた人数は購入者数ではありません。上位作品だけを選んだ表から、ジャンル全体の売上や新作の成功率を求めることもできません。
旧版に掲載していた販売本数とレビュー規模の図は、同じ条件で追試できる集計記録を示せないため削除しました。ここでは市場規模の推計ではなく、作品を比較するための記録方法を紹介します。
先に比較条件をそろえる
Steamworksのレビュー取得仕様には、言語、評価の種類、購入の種類などの指定があります。ストアで見る場合も「最近のレビュー」と「全期間のレビュー」を区別してください。表示言語や条件の違う数値を同じ列に入れると、比較したつもりでも母集団がそろいません。
| 項目 | 記録例 | 用途 |
|---|---|---|
| 対象作品 | タイトルとSteamのApp ID | 同名作品やDLCとの取り違えを防ぐ |
| 取得日時 | 年月日・時刻・タイムゾーン | 後の増減と区別する |
| 対象期間 | 全期間/最近の期間 | 過去の蓄積と直近の反応を分ける |
| 言語と購入条件 | 表示または取得に用いた条件 | 母集団をそろえる |
| レビュー件数 | 条件に合う件数 | 意見の蓄積量を見る |
| 肯定率 | 分子・分母と率 | 件数が少ない場合の不安定さを見る |
| 販売本数 | 公式発表がある場合だけ記す | レビュー件数からの断定を避ける |
この表の「記録例」は実測値ではありません。調査に使う空欄のひな型です。
自作ダッシュボードで候補を見つける
RandaWorksのSteam市場ダッシュボードは作品を探す入口として使えます。表示された値を記事や企画の根拠にする際には、画面の更新日時と項目の説明を確認し、重要な作品は公式ストアへ戻って照合してください。値が欠けているときは、ゼロとして補わず欠測として扱います。
候補を選ぶ基準も残します。「デッキ構築のタグを持つ作品」「協力プレイに対応する作品」など、採用条件を先に書きます。既に有名な作品だけを集めた一覧なら、その一覧の範囲で比較し、全市場の平均と呼ばないことが必要です。
数字の後に、遊びの違いを見る
同じレビュー数でも、物語を読むゲームと得点計算を楽しむゲームは、同じ需要を満たしているとは限りません。おすすめ12作品の比較では、盤面、役割分担、物語、協力プレイを選択軸にしています。
企画へ使うなら、候補の違いを一つ選び、「この操作を好む人に、何を追加したいか」と書いてみます。その仮説は、売上予測とは分けて、試作品や利用者の反応で確かめます。成功作の特徴を後から説明できることと、次の成功を予測できることは別だからです。
比較を更新する際は、前回と同じ対象・条件で記録を取り直し、新規に追加した作品を明記します。条件が変わった表は別集計として残してください。
次に読む・試す
気になった作品を、次に探す
発売年からデッキ構築ゲームを探す — 年表で作品の前後関係を見比べられます。
RandaWorksの制作例を見るなら、日本史因果クロニクルの紹介とブラウザ体験版へ。

